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女性行政書士・FPの高橋実希行政書士事務所です。遺言・相続・不動産などのご相談お待ちしております。

 

 

遺言

 

遺言のススメ        2006年7月14日

病床で作る遺言書      2006年8月3日

想いを伝える遺言書     2006年8月5日

実録!遺言書作成      2006年8月11日

遺言の変更         2006年8月19日

遺言による相続の時代到来  2006年9月13日

仲良し夫婦の遺言書     2006年9月15日

遺言書発見!        2006年9月16日

遺言書の探し方       2006年9月20日

遺言スピード仕上げ     2006年10月20日

よくある相談        2006年12月3日

女性の遺言作成       2007年2月14日

連れ子にも遺産を      2007年3月2日

郷に入っては郷に従え?   2007年3月13日

ペットのための遺言     2007年5月14日

新婚さんからの相談     2007年6月13日

ペットに遺産        2007年8月31日

 

 

遺言のススメ 2006年7月14日

 

昨日は、役所が無料で開いている行政書士の住民相談会に、相談員の一人として出席しました。

毎月2回あるこの相談会は、事前予約制です。

今回は、定員いっぱいの10組が相談に訪れました。

いつも9割ほどが相続関連なのですが、今回も9組が相続絡みの相談でした。

 

お金が動くところに、どうしてもトラブルは起きやすいのですね。

遺言さえあれば、こんなごちゃごちゃな相続にならずにすんだのに。

そう思うことが、たびたびです。

 

遺言に適齢期なんてありません。

健在なうちに、もしもに備えた遺言を作りましょう。

また、ご両親が健在であれば、遺言を書くように勧めてみてください。

せっかく残した財産が原因で、大切な家族が争ってしまうなんて、とても残念です。

 

でも、不適切な遺言では、これまたトラブルのモト。

行政書士などの専門家に相談しながら、円満に相続できる遺言を作りましょう。

 

 

病床で作る遺言書 2006年8月3日

 

50代男性からの相談です。

「父が遺言を書きたいと言うのです。病気で手が震えて字がうまく書けないので、私が手を添えて書かかせても良いですか?」

 

自分の手書きで作る遺言を、「自筆証書遺言」といいます。

これは遺言者本人が、全文、日付、氏名を全て自分で書き、押印しなければなりません。

今回の相談のように、他人の添え手によって書いた遺言書は、はたして有効になるでしょうか。

 

添え手で書かれた自筆証書遺言の有効性について、過去に裁判がありましたのでご紹介しましょう。

この判例では、次の条件を満たせば有効になる場合があるとしています。

1)遺言者が遺言作成時に、自分で字を書く能力があった。

2)手の動きは遺言者の意思であり、筆記のための支えを借りただけである。

3)添え手をした他人の意志が介入していないことが、筆跡のうえで判定できる。

 

この判例では、添え手をした人の支えを借りただけとは認められず、(2)の要件を欠くとして無効の判決が言い渡されました。(最判昭62.10.8)

 

自筆証書遺言は、いつでもどこでも簡単に書くことができますが、それだけに、有効性をめぐって紛争が起きやすいのです。

今回の相談のように、添え手をしないと遺言を書くのが困難な場合には、無効になってしまう可能性があるので、リスクが高いですよね。

 

相談者の方には、自筆証書遺言ではなく、公正証書遺言を作るようにアドバイスしました。

公正証書遺言は、自分で書く必要がありません。

病床に臥している場合は、公証人が出張してくれます。

料金はかかりますが、せっかく遺言を作るのですから、確実な方法を選択しましょう。

 

 

想いを伝える遺言書 2006年8月5日 

 

どのような内容でも、遺言で指定や強制ができるのかというと、そうではありません。

遺言できる事項というのは、民法で限定的に定められているのです。

では、それ以外のことを書いてはいけないのかというと、そんなことはありません。

民法上の遺言事項ではないことも、最後に書き加えることができるのです。

これを「付言事項」といいます。

 

特に、相続財産の配分が均等ではない場合などには、付言事項でその理由や経緯を書いておくことで、不満や紛争を防ぐ効果があります。

情に頼るもので、法的な拘束力はありませんが、決して無意味ではないと思います。

 

では、付言事項の記載例をご紹介しましょう。

 



事務的に、ただ遺言事項を並べて書いただけでは、気持ちが伝わるとは思えません。

連れ添った妻には「感謝の気持ち」を。

大切に育てた子どもたちには「愛情の言葉」を。

財産だけではなく、家族への想いも残しましょう。

 

公正証書遺言の場合には、公証人が遺言者の言葉どおりに付言事項を書き加えてくれます。

希望すれば、自筆のものを公正証書遺言に添付してもらうことができるため、私は手書きをオススメしています。

手書きで綴られたメッセージは、心に響きますよね。

 

 

実録!遺言書作成 2006年8月11日

 

7月27日 依頼者来訪

富男さん(仮名・67歳)が、公正証書遺言を作りたいと言って事務所にやってきました。

誰に、どの財産を、どのくらいあげたいのかなど、具体的な希望を聞き、今後の作業の流れを説明しました。

 

その後、数日かけて書類取得と原案作成です。

公正証書遺言の必要書類は、富男さんの印鑑証明書、戸籍謄本、相続を受ける奥さんの戸籍謄本、相続財産である不動産の登記簿謄本、評価証明書などです。

原案は、聞き取りした希望を反映して作成し、富男さんにファックスしました。

それを富男さんに読んでもらい、内容や表現を変更したい部分の指摘を受け、書き直してまたファックスするという繰り返しです。

このようなやり取りを経て、原案が完成しました。

 

8月4日 原案提出

公証人の先生に、遺言書の原案と必要書類を提出してきました。

 

8月10日 遺言書作成

公証人の先生が、文案を元に作っておいてくれた遺言書を、富男さんと2名の証人に読み聞かせました。

富男さんと証人が、内容が正確であることを確認し、それぞれ署名捺印をして遺言書の完成です。

このとき、富男さんは実印を使い、印鑑証明書を添付しなければなりません。

証人は認印で構いませんが、身分証明書を提示します。

原本は公証人によって保管されますが、正本と謄本は富男さんに手渡されました。

最後に、公証人の先生に手数料の支払い。

役場到着から終了まで、正味20分ほどでした。

 

「遺言書を作った人は長生きする」というジンクスを聞いたことがあります。

富男さんの安堵の表情と、軽い足取りで帰る後ろ姿を見たとき、長生きするというのは本当かもしれないなぁと思いました。

遺言書作成は、家族のためでもあるけれど、自分のためでもあるのですね。

富男さんはきっと、安心して長生きすることでしょう。

 

 

遺言の変更 2006年8月19日

 

息子に財産をたくさん与える遺言をしたのに、息子の態度が冷たくなってしまった。

「それなら息子には与えたくない」という心境の変化があった場合、どうすれば良いのでしょうか。

遺言書の内容を変えたくなったときの方法についてお話します。

 

遺言書を作っても、あなたが生きている間は、自由にいつでも内容を変更することができます。

もちろん、息子さんの承諾は必要ありません。

内容の変更方法は、いくつかあります。

 

@前の遺言を取り消す遺言をする

前の遺言を取り消した旨を、改めて遺言書で記す方法です。

 

A前の遺言と異なる遺言をする

前の遺言で「全財産を息子に相続する」としたものを、後日「全財産を娘に相続する」という遺言に作り直す方法です。

内容の一部だけの変更も可能です。

たとえば、「自宅を息子に相続する」と前に書いたものを、息子から娘に変更したいのなら、「平成18年1月10日付け遺言の、息子に相続すると書いた自宅を、息子から娘に変更する」などというように記載します。

この場合、変更として有効になるのは「娘に」という相続人の変更だけです。

後の遺言が前の遺言と異なっている部分以外は、前の遺言の内容が有効のままです。

 

B遺言書を捨てる(公正証書遺言を除く)

遺言書を破り捨てる、取り消したい部分をサインペンで塗りつぶすなどの方法です。

 

C遺言者が目的物を故意に壊す

相続するはずの高価な壺を、わざと割ったり売り払ったりしてしまうような方法です。

 

@やAのように、何度も書き直していると、死後に何枚もの遺言書が出てくる場合もありますね。

それでも、心配ありません。

複数の遺言書があれば、日付の新しい方が有効となります。

最新の日付の遺言が有効になるので、遺言の方式は関係ありません。

たとえば、平成16年に公正証書で作成したものと、平成18年に自筆証書で書かれたものがある場合、日付が新しい自筆証書遺言が有効になります。

 

以上のことから、遺言書の変更は自由にできることがわかりましたね。

でも、いくら書き直しても遺言書を発見してもらえなければ仕方ありません。

保管方法は工夫しましょう。

 

 

遺言による相続の時代到来 2006年9月13日

 

公正証書遺言を作りたいという女性(ハル・仮名・73歳)から、依頼がありました。

現在、ハルさんの希望を聞きながら、遺言の文案を作っているところです。

ハルさんは、1年前に夫を亡くし、家族が遺産をめぐって争いました。

「自分のときは、こんなことにならないように」と思い、遺言を書くことにしたのだそうです。

 

公証役場に依頼される遺言作成の件数は、ここ数年、女性が増えてきています。

女性は男性より長生きすることが多いので、先立った夫の遺産で家族がもめるのを目の当たりにすることが多いのでしょう。

ハルさんのように、このことが女性の遺言作成のきっかけになることも多いのかもしれません。

女性でも、自分固有の財産を持つ人が多くなってきたというのも、理由のひとつかもしれませんね。

 

日本公証人連合会の資料によると、全国の公正証書遺言の作成件数は、昭和41年には約7,700件しかありませんでした。

しかし、平成元年には約40,900件になり、平成16年には約66,900件にまで増えています。

たった38年間のうちに、8.7倍近くまで急増したということですね。

これは、あくまでも公正証書遺言のみの件数ですので、自筆証書遺言なども含めれば、実際に遺言を作成している人は、この件数の何倍にもなると考えられます。

今後も、ハイペースで増加していくでしょう。

 

遺言急増の背景には、やはり相続争いの増加があるようです。

家庭裁判所に持ち込まれる遺産分割事件は、増加の一途をたどっています。

これまでは、家族の絆や日本的な古き良き慣習に支えられて、遺言がなくても平穏に相続が行われてきました。

ところが今は、社会事情や意識が変化してきているのでしょう。

 

無用な争いを事前に防ぐ対策として、遺言作成が今や常識になりつつあります。

遺言を書いておくことは、家族に対する責任と言ってしまっても、言い過ぎではないかもしれませんね。

 

 

仲良し夫婦の遺言書 2006年9月15日

 

「遺言を書いたので見てほしい」という電話があり、60代のご夫婦が1通の遺言書を持って私の事務所にいらっしゃいました。

その遺言書を拝見すると、「すべての財産を配偶者に相続させる」という文章のあとに、ご夫婦の名前が並んで書かれていました。

 

仲が良くて微笑ましいご夫婦ですが、とても残念なことに、この遺言書は無効です。

几帳面な自筆で、全文、日付、氏名が書かれていて、印鑑も押されています。

それなのに、どうしてこの遺言は無効なのでしょうか。

 

遺言の方式は、民法で厳密に決められています。

民法975条は、複数の人が一緒に遺言をすることを認めていません。

遺言は、本人の自由な意思を尊重しなければならないからでしょう。

もし、1通の遺言書を共同で作ることになると、この自由が無くなってしまいますよね。

そのため、このご夫婦のように、いくら仲が良くても、2人で1通の遺言書を作成してしまうと無効なのです。

 

遺言の内容が全く同じであったとしても、必ず夫婦それぞれが1通ずつ自分の遺言を書かなければなりません。

「私のすべての財産は、妻の花子に相続させる」

「私のすべての財産は、夫の太郎に相続させる」

このようにして、お2人が別々に作成する必要があるのですね。

 

せっかく遺言を書いても、無効のものでは意味がありません。

そこで、自筆証書遺言を書いたときには、専門家にチェックしてもらうと良いでしょう。

高橋実希行政書士事務所では、自筆証書遺言のチェックを15,000円から承っております。

お気軽にお問い合わせくださいね。

 

 

遺言書発見! 2006年9月16日

 

47歳の男性から、慌てた声で電話がかかってきました。

「今月初めに亡くなった父の机を整理していたら、『遺言書』と書かれた封筒を見つけました。どうしたら良いですか?」

 

封筒の中身が気になりますね。

でも、封を破いてはいけません。

早く読みたい気持ちを抑えて、封筒のまま家庭裁判所に持って行き、「検認」の手続きをしてください。

 

検認とは、遺言の内容をそのままの状態で記録して保存する手続きのことです。

相続人全員に、遺言の存在とその内容を知らせるために行います。

また、遺言書の偽造を防いで保存を確実にするという目的もあるのです。

 

検認は、お父さんの住んでいた地域の家庭裁判所に申し立てます。

裁判所に置いてある申立書を記入し、必要書類と一緒に提出してください。

お父さんの出生から死亡までのすべての戸籍謄本と、相続人全員の戸籍謄本が必要です。

検認にかかる費用は800円で、収入印紙で納めます。

 

この申立から1週間ほど過ぎると、裁判所から検認の期日が封書で通知されます。

検認の日には、相続人全員が立ち会うのが原則ですが、欠席者がいても検認の効力には関係ありません。

 

まずは、封筒に入った遺言書を、開封することから始まります。

さて、お父さんの遺言書には、いったい何が書かれているでしょう。

一番ドキドキする瞬間です。

開封された遺言書の検認手続が、裁判官の立会いにより行われ、書記官が検認調書を作成します。

そして、この検認調書を付けられた遺言書が返還されて、検認は無事に終了です。

 

検認を受けないと、不動産の相続登記の申請は却下されてしまいますし、お父さんの預貯金を解約することもできません。

それどころか、検認をしなかったり勝手に封筒を開けてしまうと、5万円以下の過料に処せられますので、ご注意ください。

遺言書を発見した方や預かっていた方は、この検認手続をしましょう。

 

なお、公正証書遺言は、検認の手続きは必要ありません。

 

 

遺言書の探し方 2006年9月20日

 

前回のブログで、お父さんの机の中から遺言書を見つけたという男性のお話を紹介しました。

遺言書は、すべての相続手続きが終わったあとで見つかると、面倒な事態になりかねません。

身内の方が亡くなって相続手続きをすることになったら、遺言書探しが一番はじめの作業です。

 

亡くなった本人が、遺言を作ったという事実や、その保管場所を伝えてくれてあれば、それほど苦労しないでしょう。

困ってしまうのは、何も知らされていないときです。

この場合、机の引き出し、銀行の貸金庫、知り合いの法律家など、遺言書がありそうな場所を探してまわることになります。

このとき、遺言が公正証書になっている可能性を考えて、お近くの公証役場に出向くことも忘れないでください。

 

もしも、公正証書によって遺言書が作られていたら、見つけるのは簡単です。

平成元年(東京都内は昭和56年)以降に作成された遺言であれば、公証役場で検索してもらうことができるのです。

 

この「遺言検索システム」は、日本公証人連合会が行っています。

公証役場で作成された遺言を、コンピュータに登録しているため、遺言の有無はもちろんのこと、遺言がある場合には、いつ、どこの役場で、どの公証人によって作成されたのかがわかります。

 

この検索は、全国どこの公証役場でもできます。

検索により判明した作成場所の公証役場に出向くと、遺言の閲覧をすることが可能です。

また、1枚250円で謄本を交付してくれます。

ぜひ利用したい、便利なシステムですね。

 

遺言があるかどうかの照会、閲覧、謄本の請求をするときに必要な書類は、亡くなった方の死亡事実が記載されていて、かつ、あなたと亡くなった方との相続関係を証明できる戸籍謄本と、あなたの身分を証明できるもの(運転免許証やパスポート等)です。

 

ただし、この照会、閲覧、謄本の請求は、誰でもできるわけではありません。

遺言者が生きているうちは、遺言者本人だけが請求可能なのです。

あなたが相続人になるであろう立場でも、遺言者の生存中は請求することができません。

また、遺言者の死亡後も、法定相続人、遺贈を受ける方、遺言執行者などの利害関係人に限られます。

 

相続手続きを始めたら、まずこの便利な「遺言検索システム」で遺言書を探してみてください。

 

 

遺言スピード仕上げ 2006年10月20日

 

10月19日(木)、町田公証役場で遺言作成をした良江さん(83歳・以下仮名)のお話をご紹介しましょう。

 

良江さんから電話があり、特別養護老人ホームへ会いに行ったのは、13日(金)のことです。

「私にもしものことがあったら、孫の由美(27歳)に私の財産をあげたいのです」という相談でした。

 

良江さんのご主人はすでに他界していて、お子さまが1人(和也・54歳)います。

もし遺言がなければ、良江さんの遺産は、和也さんが全て相続することになりますよね。

でも良江さんは、和也さんの一人娘である由美さんにも、遺産をあげたいと考えたのです。

そこで、公正証書遺言を作成することになりました。

 

「1日も早く遺言を完成させて安心したい」という、良江さんの切実な望みを叶えるために、できる限り早い完成を目指す約束をしました。

さっそく、必要書類集めです。

 

良江さんの特養をあとにし、町田市役所へ直行。

預かってきた印鑑カードで、印鑑登録証明書を取得しました。

そして、不動産の固定資産評価証明書も取得。

次に、法務局に向かいました。ここで取得したのは、不動産の登記事項証明書。

そして最後に、由美さんが住む相模原市の市役所に行き、由美さんの住民票を手に入れました。

 

土曜と日曜で遺言の文案を作成し、良江さんに内容を確認してもらうため、再び特養に行きました。

そして、16(月)の朝、公証役場に文案と必要書類をFAXしたのです。

 

良江さんが急いでいることを公証人に伝え、1日も早くとお願いしたところ、3日後の19日に予定を入れてくださいました。

 

作成日の19日、少し不安な表情の良江さんが、タクシーで公証役場に到着。

公証人が遺言を読み上げるのを、噛み締めるように聞いている姿が印象的でした。

少し震える手で、とても丁寧に署名し捺印して、無事に遺言が完成です。

 

「ありがとうございました」と何度も頭を下げて公証役場から出るとき、この日初めて、良江さんの明るい笑顔を見ることができました。

 

依頼を受けてから1週間足らずで実現した、遺言の完成。

良江さんの笑顔を見たとき、私も心の底からホッとしました。

通常は、2〜3週間ほど話し合いを重ねて文案を作る私ですが、今回は違いました。

その分、いつも以上にプレッシャーを感じていた私です。

 

完成後に遺言者の安堵の表情を見られることが、私の何よりの励みになっています。

 

 

よくある相談 2006年12月3日

 

12月に入り、すっかり寒くなりましたね。

銀杏の黄色いじゅうたんができ、夜でも明るくて綺麗です。

 

父の同僚(中村・仮名・50歳)から、遺言の相談を受けました。

「今年のお正月に、自分で遺言を書きました。でも、公証役場で遺言を作った方が良いと知人に言われたのです。なぜでしょうか?」

 

自分で書く「自筆証書遺言」と、公証人に作ってもらう「公正証書遺言」。

どちらを選んだら良いのかというのは、市役所の相談会などでも多い質問です。

まずは、自筆証書遺言と公正証書遺言の作成方法と、それぞれのメリットをお話しましょう。

 

「自筆証書遺言」は、自分で全てを手書きして、押印すれば完成です。

紙と筆記用具があれば、いつでもどこでも作成でき、お金もかかりません。

遺言の存在や内容を、誰にも知られずにすみます。

 

「公正証書遺言」は、公証人に遺言の内容を話すと、公証人が文書にしてくれるので、これに署名と押印をして完成です。

公証役場で原本を保管してくれるので、なくしたり改ざんされたりする心配がありません。

 

中村さんの知人は、「せっかくなら、公証役場で作った方が良いのでは?」と言いました。

確かに、中村さんが書いた自筆証書遺言は、方式の不備で無効になる心配もありますし、死後に遺言書を発見してもらえない可能性もあります。

また、中村さんの死後に、家庭裁判所で検認の手続きをしなければなりません。

公正証書遺言なら、これらの心配もなく、検認の手間もかからないので、知人の方は公正証書遺言を勧めたのでしょう。

 

私も遺言相談の際には、公正証書遺言をお勧めすることが多いです。

遺言の内容が単純であれば、費用のかからない自筆証書遺言でも構わないかもしれません。

でも、公正証書遺言の安全で確実というメリットは、とても魅力です。

遺産や相続人の内容等によって異なるので、どちらが適しているかお答えするには、状況を詳しく聞く必要がありますが。

 

公正証書遺言を作成するには、公証人と2人の証人に対して、手数料を支払わなければなりません。

でも、中村さんが築いた資産を、確実に大切な人へ継いでもらうために、私も知人の方と同じく、公正証書遺言をお勧めしました。

 

 

女性の遺言作成 2007年2月14日

 

「遺言を書きたいのです」と言って、42歳の女性(牧子・以下仮名)が事務所にいらっしゃいました。

今日は、1月に遺言を作成した、牧子さんのお話をしましょう。

 

独身の牧子さんには、夫や子どもはいませんが、姉の一人娘(春菜・12歳)をとてもかわいがっています。

牧子さんは、一生懸命に働いて築いた財産を、もしものときには、春菜ちゃんにあげたいと考えたのです。

そこで、自筆証書遺言を作成することになりました。

 

ところで、もし牧子さんが、遺言を書かずに亡くなった場合はどうなるでしょうか。

現在、牧子さんのご両親は健在で、兄弟姉妹はお姉さんが1人います。

もしも、現状のまま万が一のことがあれば、相続人はご両親ですね。

したがって、春菜ちゃんには1円もあげられません。

では、年月が過ぎ、ご両親よりもあとに牧子さんが亡くなった場合は、どうでしょう。

この場合、相続人はお姉さんだけですね。

やはり、春菜ちゃんには相続権がありません。

 

以上のことからわかるように、姪の春菜ちゃんに遺産をあげるには、遺言が必要なのです。

牧子さんは、5年前に買った町田駅前の自宅と、世田谷区の投資用マンションを、春菜ちゃんに遺贈する遺言を自筆で作成しました。

そして、私がその遺言をチェックして、封筒の書き方や保管方法などをアドバイスしました。

自分で書く「自筆証書遺言」は、方式不備で無効になってしまう心配があるため、このように専門家のチェックを受けると安心です。

 

「遺言は、年配の男性が書くもの」というイメージを持っている方も、いらっしゃるでしょう。

でも最近、牧子さんのような、遺言の相談に訪れる女性が増えています。

未婚・既婚にかかわらず、自分固有の財産を持つ女性が多くなったことが、増加の一因かもしれませんね。

遺言を書いて万一に備えることは、保険に入るのと同じで、年齢や性別は関係ないのです。

 

 

連れ子にも遺産を 2007年3月2日

 

62歳の男性(浩二・以下仮名)が、事務所にいらっしゃいました。

浩二さんは、「死んだら、自分の遺産がどう分けられるのか教えてほしい」と言い、家族構成を話し始めました。

 

10年前、浩二さんの妻(明子・当時48歳)は、病気で亡くなりました。

当初は、2人の息子さんとの3人暮らしでしたが、そのうち子供たちも家庭を持ち、家を出たそうです。

そこで、浩二さんは、2年前に順子さん(57歳)と再婚しました。

現在は、順子さんと、順子さんの娘(由香・25歳)との3人暮らしです。

血のつながりがない由香さんとの仲は円満で、本当の父娘同然に仲良く暮らしています。

 

浩二さんは自分の死亡後、由香さんにどのくらいの相続権があるのか、心配になりました。

そこで、私の事務所に相談に訪れたというわけです。

 

後妻の連れ子との関係が良ければ、自分が亡くなったとき、連れ子にも遺産をあげたいと思うのは、当然の気持ちでしょう。

円満であればあるほど、連れ子にも相続権があると錯覚してしまいがちです。

でも、浩二さんと由香さんが養子縁組していなければ、由香さんには相続権がありません。

養子縁組していなければ、一緒に生活していたとしても、法律上の親子ではないからです。

残念ながら、法律上は、浩二さんと由香さんは他人なのですね。

 

浩二さんが、由香さんに遺産を遺すためには、遺言を作成する必要があります。

そこで、浩二さんは、以下のような内容の遺言を作ることにしました。

 

まず、町田市にある現在の住まいは、妻の順子さんに遺します。

現金・預金など、自宅不動産以外の資産は、2人の息子と由香さんが3分の1ずつになるようにしました。

近日中に、公証役場で公正証書遺言を作成する予定です。

 

浩二さんのように、遺言によって連れ子に遺産を遺す方法もありますが、養子縁組も検討するよう、アドバイスしました。

養子は、養子縁組の日から実子と同じ身分になります。

つまり、2人の息子と由香さんは、養子縁組によって、同等の相続権を持つことになるのですね。

なお、遺言で養子縁組することはできません。

 

 

郷に入っては郷に従え? 2007年3月13日

 

前回は、今月7日に北九州で公正証書遺言の仕事をしてきたことを、お話しました。

東京都と近県では、たびたび同様の仕事をしますが、北九州は一番の遠方です。

距離が離れているためか、「へぇ」と思うことがいくつかありましたので、ご紹介します。

 

1.公証役場との事前準備

行政書士は、依頼者と相談して遺言の文案を作成したら、公証役場に公正証書の作成を依頼します。

すると、いつものパターンでは、公証人が改めて文案を作り、こちらに送り返してくれます。

そのため、遺言作成日を迎える前に、内容の確認ができるのです。

でも、今回は私が文案を送って依頼したあと、公証人が作成したものは、遺言作成の当日まで見ることができませんでした。

依頼者の気持ちが正確に表現された遺言になっているか、私は当日まで少し不安に感じておりました。

 

2.遺言作成部数

原本、正本、謄本の3部が作られるというのが、今までの経験でした。

でも今回は、原本と正本しか用意されていなかったのです。

そこで、急遽お願いして、謄本も作成していただきました。

 

3.公証人から遺言者への質問と説明

公証人は遺言の作成前に、遺言者に対して、名前や生年月日等の質問を行います。

通常は簡単な質問のみなので、遺言完成までに15分ほどあれば充分です。

でも今回は、公証人から遺言者に対して、とても詳細な質問がありました。

名前、生年月日、住所などはもちろん、遺言の内容についても細かく質問されたのです。

また、遺言に関するアドバイスや注意事項などを、とても丁寧にお話してくださいました。

そのため、30分以上の時間を要しました。

 

4.証人の報酬

証人の報酬額については、決まりがあるわけではないので、ケースバイケースでしょう。

でも、「相場」はあると思います。

今回、地元の行政書士さんに証人を依頼しました。

私が報酬額を提示したところ、その金額の低さに驚かれてしまったのです。

その土地によって、報酬額の相場に違いがあるのですね。

そこで、依頼者と相談して報酬額を改め、証人を引き受けていただけることになりました。

ちなみに、九州に行った翌日、私は川崎市の公証役場で遺言の証人をしましたが、この日の報酬額は、九州の先生が提示された金額の4分の1です。

 

以上4点、実務家の先生方にはそれぞれご意見があると思いますが、私の感じたことをお話してみました。

地方は、公正証書作成の件数が東京と比べて少ないことが、上記の違いを生じる理由の1つかもしれませんね。

 

遠方の仕事は、新鮮な発見がいろいろあるので楽しいです。

今日はこれから、栃木県佐野市に出掛けます。

 

 

ペットのための遺言 2007年5月14日

 

高齢化や少子化により、ペットと一緒に暮らす人たちが増えてきました。

生活を共にしている人にとって、ペットは家族同然ですね。

私の知人にも、夫に先立たれ、わんちゃんと“2人暮らし”のおばあちゃんがいます。

 

かわいがっていれば当然、ペットを残して自分が死んでしまうなんて、考えたくないでしょう。

自分やペットの行く末について、悩んでいるお年寄りも多いようです。

そこで今回は、ペットのための遺言について、お話したいと思います。

 

ペットのための遺言とはいっても、ペットに遺産をあげるという遺言は無効です。

なぜなら、ペットは法律上では「人」ではなく、「物」だからです。

 

直接ペットにあげられないのなら、どうしたら良いのでしょうか。

ペットの世話を、家族や知人などに、遺言で依頼する方法があります。

 

飼育には、えさ代や注射代など、何かとお金がかかりますよね。

その世話代に見合う金額を譲り、ペットの世話をお願いする遺言にすると良いでしょう。

 

ペットの世話を、遺言でいきなり頼まれたら、依頼された人が驚いてしまうかもしれません。

もしかしたら、拒否されてしまうことだって、あるかもしれませんね。

そこで、引き取ってくれそうな人に前もってお願いをして、承諾を得ておきましょう。

さらに、その人とペットが、日ごろからコミュニケーションが取れるようにしておくと良いですね。

 

依頼を受けた人が、遺産だけをもらって、ペットの世話をしないということがないとも限りません。

このような事態を避けるため、遺言執行者を指定しておきましょう。

遺言執行者は、世話をするという条件を守らせるための、監督者になってくれます。

 

 

新婚さんからの相談 2007年6月13日

 

結婚したばかりの友達(奈美・以下仮名)から、電話がありました。

「相談したいことがあるから、自宅まで来てほしいの」

そこで、先日さっそく、奈美の新居を訪れました。

新婚さんが暮らすのは、横浜市内の閑静な住宅地にある、おしゃれな一戸建てです。

 

奈美とご主人(啓二)が、2人で仲良く出迎え。

啓二さんがコーヒーを淹れ、奈美が手作りのクッキーを出し、もてなしてくれました。

「この自宅のことで、相談に乗ってもらいたいの」

奈美は、そう言って話を始めました。

 

二人は、奈美の両親と同居しています。

土地と建物は、奈美のお父さん(松男)の名義なのだそうです。

奈美「いずれ、この家を啓二のものにしたいの」

啓二「お義父さんがもしものときは、俺の名義にできるのかな?」

 

松男さんの生前に、啓二さんの名義に変更すると、贈与税など多くの税金がかかる可能性が大です。

かといって、松男さんが亡くなっても、自動的に啓二さんの名義にすることはできません。

啓二さんは、お義父さんの相続人ではないからです。

松男さんの相続人は、奈美の母、奈美、奈美の弟の3人です。

 

したがって、この3人の相続人が、奈美夫婦の自宅を相続することになります。

啓二さんが相続することはできないのですね。

そこで私は、松男さんに遺言を書いてもらうように勧めました。

遺言を書くことで、松男さん名義の自宅を、死後に啓二さんのものにすることが可能です。

 

奈美「遺言って、死にそうなときに書くものじゃないの!?」

啓二「先立つ不幸をお許しください、ってやつ?」

2人がイメージしているのは、「遺書」でしょうか。

 

遺言と遺書は違うモノです。

遺言は、遺書のようにネガティブなものではありません。

財産の分配など、死後の法律関係をこうしてほしいと書いておくものなのです。

遺書には法的な効果がありませんが、遺言は民法に規定があります。

私は2人に、遺言の意義を説明しました。

 

「自宅の土地と建物を、啓二に遺贈する」という遺言をお父さんが作れば、2人の暮らす家を啓二さんの名義にすることができます。

奈美は、お父さんに遺言を書くよう頼んでみると言っていました。

 

 

ペットに遺産 2007年8月31日

 

今月20日に、アメリカの富豪レオナ・ヘルムズリーさんが、87歳で亡くなりました。

彼女の遺言が、28日にニューヨークの裁判所で読み上げられ、話題になっています。

 

「ホテル女王」として知られる彼女の遺産の総額は、日本円でおよそ5,700億円。

遺言には、そのうちの約14億円(1,200万ドル)を、愛犬のために使うようにという指示がありました。

この遺産を手にすることになった、マルチーズの名前は「トラブル」。

なにやら、波乱をまき起こしそうな名前ですね。

 

「トラブル」が、14億円という大金を使い果たすことができるのか、疑問ですが・・・。

かわいいペットに財産を残したいという気持ちは、理解できますよね。

 

でも、日本では、ペットに遺産をあげるという遺言は無効になってしまいます。

なぜなら、法律上、ペットは「物」なのです。

 

たとえば、私が愛犬ラッキーとお散歩中に、交通事故に遭ったとします。

ケガをしたのが私なら「人身事故」ですが、ラッキーがケガをした場合は「物損事故」です。

お散歩中にケンカに巻き込まれ、私が殴られたら「傷害罪」ですが、殴られたのがラッキーなら「器物損壊罪」なのです。

 

命あるペットを「物」とする考え方には、違和感がありますね。

でも、法的な扱いが「物」である以上、直接ペットに遺産をあげることはできません。

 

ペットに対して、直接的に遺産を残せないのであれば、どうしたら良いのでしょう。

家族や知人などに、遺言でペットの世話を依頼する方法があります。

 

飼育には、えさ代や注射代など、何かとお金がかかりますよね。

その世話代に見合う金額を譲り、ペットの世話をお願いする遺言を書くと良いでしょう。

 

ペットの世話をいきなり遺言で頼まれたら、依頼された人が驚いてしまうかもしれません。

もしかしたら、拒否されてしまうことだって、あるかもしれませんね。

引き取ってくれそうな人に前もってお願いをして、承諾を得ておきましょう。

さらに、その人とペットが、日ごろからコミュニケーションが取れるようにしておくと良いですね。

 

依頼を受けた人が、遺産だけをもらって、ペットの世話をしないということがないとも限りません。

このような事態を避けるため、遺言の中で遺言執行者を指定しておきましょう。

遺言執行者は、世話をするという条件を守らせるための、監督者になってくれます。

 

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